印象派への旅 海運王の夢(バレル・コレクション展)@渋谷Bunkamuraミュージアム
ちょっと前のことですが、印象派への旅 海運王の夢(バレル・コレクション)を渋谷Bunkamuraミュージアムに見に行きました。
スコットランドのウィリアム・バレルという実業家が1800年代後期から集めたコレクションの西洋絵画展だったのですが、Yuubariが見に行ったその日はあいにくの雨で観覧者も少なく絵をとても近くでじっくり観ることができて良い時間を過ごせました。
個人所蔵の美術展というと昨年(一昨年?)ビュールレ・コレクション展を見ましたがあれは本当にすごかったです。あれほどたくさんの名画を個人で所蔵しているというのは驚くほかありませんが、まだ世に出ていない名画をこっそり所蔵している人もいるんでしょうかね?
原田マハさんの小説『楽園のカンヴァス』で大富豪が世に出ていない巨匠の名画を何点も個人所蔵している話がありましたが、いまもどこかに人知れず巨匠の名画が眠っているかもと想像するとロマンを感じます。
そういえば上野の美術館(国立西洋美術館、東京都美術館、上野の森美術館)や国立新美術館、三菱美術館はよく観たい特別展を開催してくれるのですが、Bunkamuraは意外にも美術展を見に行くのは初めてでした(以前写真展は見に行ったことがありました)。
Yuubariは絵が近くで見れる美術館が好きなのですが、Bunkamuraはとても近くで見れて満足度が高かったです。
たとえば本やネットでみるとゴッホの油絵ってのっぺりした印象を受けますが、近づいてゴッホの絵をみると、油絵の具が立体的に隆起していてとても絵の力強さを感じるんですよね。
このバレル・コレクション展でもゴッホの絵がありましたが、やはり本物は違いました。
「この油絵の具のデコボコした筆跡はゴッホが残したんだなあ」と思い、勝手に感慨深くなってしまいました^^;
この展覧会で印象に残った絵というとやはり目玉であるドガの「リハーサル」でした。
Yuubariは自分がフラメンコを習っていることもあって舞踊の練習風景をたくさん描いたドガの絵が好きですが、この絵は構図がとても気に入りました。
画面の左上半分が螺旋階段と練習している踊り子が「動」だとしたら、右半分は着付け師に衣装の準備をしてもらっている踊り子の「静」がうまく一枚の絵の中で対比されているように感じました(最近構図を意識して絵を見るようになりました)。
どちらかというと風景画が多い落ち着いた印象の絵が多い美術展でしたが、ゴッホ・マネ・セザンヌ・コロー・クールベといったこの時代の先駆者である画家の作品をじっくり観れてYuubari的には満足度の高い美術展でした。