折れない心

何度も敗北を味わってきた筆者が挫けずに試験勉強や語学を頑張ります。現在は資格試験(英検1級、TOEIC)対策も含めて英語の勉強に取り組んでいます。

Yuubariが最近ハマっている漫画5選(その8)


最近良い漫画に出会うことが多かったので、特に読んで良かった漫画のことを書きたいと思います。


読み切れないほどたくさんの漫画が日々世に出ていますが、その中でも自分の感性にピタッと当てはまる作品に出合ったときに感動は乾いた日常に清涼感をもたらしてくれます。


特に近年は本当に表現力・描写力に優れた作家さんの作品が多いと感じます。
Yuubariは画力よりストーリー重視で漫画を読んでいます。

それでも今回紹介する作品はどの作品も画力に圧倒されつつ作品の世界観を通して想像力をめぐらせる楽しさを味会わせてくれました。 

 

 

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君は放課後インソムニア(2) (ビッグコミックス)

 『君は放課後インソムニア
学校ではそつなく過ごしているけど、実は不眠症で夜眠れない悩み(インソムニア)を抱えている高校生の男女2人がひょんなことから天文部を立ち上げて眠れない夜を天体観測しながら過ごす物語です。

 

この作品の作者さんの過去作『富士山さんは思春期』、『猫のお寺の知恩さん』も愛読していたので迷うことなく本作も手に取って読んでみました。
相変わらず自然な恋愛描写が巧みなのは言うまでもなく、圧倒的な風景の描写力に磨きがかかっていました。
読んでいて引き込まれるような天体の美しい描写と不器用な高校生の瑞々しい恋愛模様が本当に尊いです。

 

誰しもが「こんな高校生活を送ってみたかった」と思わざる得ない素敵な作品ですね。

取り立てて漫画的な美男美女ではなく、どこにでもいそうな二人の主人公なのがまた現実感があって良いのです。
人物の表情やしぐさの描写作者さんはとても巧みなので、普通の高校生2人が透明感あふれる夜の天体観測を通して眩いばかりの魅力を見せてくれます。
乾いた日常に潤いを求めている人におすすめしたい作品です。

 

 

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舞妓さんちのまかないさん(13) (少年サンデーコミックス)

 『舞妓さんちのまなかいさん』
京都の舞妓さんたちが暮らす置屋でまかないの食事を作る仕事をしている10代の女の子が主人公の作品。

 

舞妓さんの日常を描きつつ、それを食事面から陰ながらサポートする主人公の生活を描いていますが、食事やおやつを通して舞妓さんたちにやすらぎをもたらすという描写が温かく染みわたりました。


特別な料理が次々に出てくるわけではなく、どの家庭の食卓にもあがるメニューばかりですが、全て手作りなのがほっとする要因かと思います。
10人以上も生活している舞妓さんの食事を毎日3食用意するだけでも大変ですが、紅を引いた口元が汚れないように工夫して献立を考えたり細かい描写が光ります。

 

またこの漫画の魅力と言えば普段あまり伺い知ることができない舞妓さんの日常を垣間見れるところ。
稽古や普段の生活、こなさなくてはいけない年中行事や普段の仕事など舞妓さんについて知らなかったことばかりなのでとても興味深く読めました。

 

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とんがり帽子のアトリエ(7) (モーニングコミックス)

 『とんがり帽子のアトリエ』
魔法にあこがれるとある少女がひょんなことから魔法使いに弟子入りして魔法の修行を積んでいくというストーリー。

 

 

尋常じゃないくらい優れた画力で構成された絵に引き込まれました。

魔法使いが使う小物ひとつとても細部に吹き込まれる想像力あふれた描写に見入ってしまいます。
Yuubariは漫画というよりイラスト集を読んでいるような感覚で読み進めました。
漫画を読んでいて絵で引き込まれたのは『乙嫁語り』に出会ったとき以来かもしれません。

 

アクティブな魔法の描写やキャラクターの愛嬌あふれる表情の描写も魅力的で世界観やストーリーを見事に下支えしてくれています。

魔法の修行は一筋縄ではいかなく、挫折や困難に直面する場面も多々ありますが、主人公の過剰な「魔法への愛」が、あらゆる苦難もポジティブに転嫁していく描写がとても子気味が良いです。
ファンタジー世界に浸りたいときに文句なくおすすめの一作。

 

 

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九龍ジェネリックロマンス 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 『九龍ジェネリックロマンス』
かつて香港のど真ん中にあった九龍城を模した街で暮らす女性を描いた近未来のお話。

 

九龍城といえば90年代まで実在した香港の巨大スラム地帯で不法建築されたビルがひしめき合っていたそうです。警察も介入できない犯罪の温床という一面もありましたが、そこで独自の生活スタイルで暮らす人々や不思議なノスタルジックな一面を持ち、いまでも九龍城の写真展が開催されるほど、人を引き付ける場所だったようです。

Yuubariは以前香港に行ったときに九龍城があったあたりに行ってみましたが、もはや面影はなく綺麗な公園になってしました。

 

そのノスタルジックを象徴する九龍城で働くOLさんが主人公なのですが、同じ会社で働く男性にほのかな恋愛感情を持って過ごします。

作品のタイトル通りロマンスがキーワードな作品ですが1巻の最後でこの物語が単なるロマンスではないことがわかります。まるで九龍城が幻だったかのように儚い慕情がどのように転がっていくのか謎に満ちた展開で先が気になります。
猥雑ながらも暖かい香港の文化やどこか懐かさを感じる九龍城の暮らしぶりがとてもリアルで惹かれる作品です。

 

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天国大魔境(5) (アフタヌーンコミックス)

 

 『天国大魔境』
何かの異変がきっかけで崩壊した日本の都市をロードムービーのように転々としながら少年と少女が旅しながら世界の真実を知っていくという作品。

 

石黒正数さんの作品をYuubariは以前から愛読していて『それでも町は廻っている』はもちろん、短編の『響子と父さん』も何度も読み返しています。
この作者さんはシンプルな線ながらもとても人物描写や構図が上手で、何度も読み返したくなる味わいのある描写が魅力です。

 

この『天国大魔境』ですが、石黒さんにしては珍しくシリアスな描写が多いです。
旅をしながら日本の都市を移動していくのですが、崩壊後の日本の都市ということで生き残った人も世知辛かったり場合によって問答無用で襲ってきたりします。
その中で出会った人の死や裏切りなどを乗り越えて進む展開が続きますが、決して悲壮感はなくむしろこの作者さんの持ち味であるほのぼの感すら漂うのが凄いです。

 

こんな過酷な状況でも旅をしている二人は軽口を叩きながら前に進んでいくのがあっけらかんとして面白いです。それだけでなくどことなく崩壊してしまった都市や文化への哀愁も不思議に漂ってくる作品です。

 

また主人公の現在と過去の描写をザッピングしながら徐々に世界観を表現していくのも特徴的で、なぜ世界がこうなってしまったのかいろいろ想像しながら読み進めていく余地を与えてくれるのもこの作品の持ち味かと思います。